EBMナウ
EBM (Evidence based medicine::単なる、少数例の経験から得た知識ではない根拠に基づく医療行為。
今週のEBM,ナウ(125)

Matched Sibling BMT for SAA
(再生不良性貧血に対する前処置の比較)

 ATG(antithymocyte globulin)を重症再生不良性貧血(SAA)に対する移植時に使用することの有用性を134例で前向き比較研究を行った。なお、現在、日本国内では、通常のSAA移植にATGを用いることを推奨していない。T細胞を除去しない兄弟間のHLA一致の移植である。
VHD予防はCsA+MTX+その他である。

 結果:5年生存率がATG群(70例)で80%、CY単独群(60例)で74%であった。統計学的に有意差を認めない。拒絶の頻度も2群間で差がない。



コメント:日本国内での結論と一致する妥当な成績。

文献 Champlin RE et al. Bone marrow transplantation for sever aplastic anemia : a randomized controlled study of conditioning regimens. Blood 2007; 109: 4582-4585.