EBMナウ
EBM (Evidence based medicine::単なる、少数例の経験から得た知識ではない根拠に基づく医療行為。
今週のEBM,ナウ(152)

Correction of immunodeficiency by CBSCT
(先天性免疫不全症の男児をさい帯血ミニ移植で治療)

 X染色体上の NEMO mutationによる先天性免疫不全症に対してさい帯血移植(CBSCT)を施行した報告。 この遺伝子異常は2000年に解明され、さい帯血ミニ移植施行例としては世界第一例である。 症例は3歳男児。生後2ヵ月目に敗血症にて入院、精査後に上記診断となった。 HLA一致の血縁および非血縁の骨髄ドナ-がいないため、非血縁さい帯血ミニ移植を施行。 移植後1年5ヵ月経過し順調である。詳細は省略しますが、移植後にNEMO mutationは消失。 LPSやIL-18によるサイトカインの放出量も改善した。

文献:1.Tono C et al. Correction of immunodeficiency associated with NEMO mutation by umbilical cord blood transplantation using a reduced-intensity conditioning regimen. Bone Marrow Transplant 2007; 39: 801-804. (Letter to the Editor)