EBMナウ
EBM (Evidence based medicine::単なる、少数例の経験から得た知識ではない根拠に基づく医療行為。
今週のEBM,ナウ(175)

ASCT in PTCL using a uniform high-dose regimen
PTCLへの自家移植)

 化学療法のみで自家移植
(ASCT)の前処置をおこなった報告。 対象は末梢T細胞リンパ腫(PTCL)11例とanaplastic large cell lymphoma(ALCL)21例の計32例。 結果:
  好中球数500以上への回復の中央値は移植後10日、
  血小板数2万以上へは14日。 
  無再発生存期間の中央値は15ヵ月。 
  再発はPTCLで11例中9例。
  ALCLでは13
例。
  32例中、25例が再発・化学療法難治例であるが、
  年予想全生存率は34%、
  無病生存率は18%。
この生存率をさらに向上・改善させるため、今後は新しい抗がん剤・抗体薬を取り入れたプロトコ-ルによる前方視的研究が望ましい。

コメント:これは単一施設の成果として評価できるが、さらに多数例の解析が必要。

文献:Smith SD et al.  Autologous hematopoietic stem cell transplantation in peripheral T-cell lymphoma using a uniform high-dose regimen. Bone Marrow Transplant 2007; 40: 239-243.