EBMナウ
EBM (Evidence based medicine::単なる、少数例の経験から得た知識ではない根拠に基づく医療行為。
今週のEBM,ナウ(222)

-Nonmyeloablative HLA-haploidentical stem cell transplantation-
(HLA半合致ミニ移植)

 EBM221に続いてHLA半合致ミニ移植26例の日本からの報告。 移植の常識はHLAが一致する事がドナ-の条件でした。 血縁者からのHLA半合致ミニ移植の治療成績が従来の結果と遜色無いということになると移植が必要な白血病などの人にとっては朗報です。 移植時病期は26例すべてがハイリスクです。 Ph陽性急性リンパ性白血病の初回寛解期3例、その他の白血病では第2寛解期例が5例、残りの18例は難治・再発例です。



完全寛解での生存が16例でした。 移植関連死亡や再発例が予想よりも低く、生存率は従来の移植成績と同等です。 しかし、今後は多数例での検討が必要です。

コメント:子供をドナ-とした例が19例。HLA半合致ミニ移植の多数例の報告に期待。

文献:Ogawa H et al. Unmanipulated HLA 2–3 antigen-mismatched(Haploidentical)  stem cell transplantation using nonmyeloablative conditioning. Biol Blood Marrow Transplant. 2006;12:1073-1084