EBMナウ
EBM (Evidence based medicine::単なる、少数例の経験から得た知識ではない根拠に基づく医療行為。
今週のEBM,ナウ(90)

Ph陽性CML治療

 慢性骨髄性白血病(Ph陽性)の比較研究はイマチニブの効果が良好なため実施困難である。そこで、historical controlを基に検討したMD Andersonがんセンタ-からの報告。1982年から1997年までの650例はインタ-フェロン-αで治療を受け、2000~2004年の279例はイマチニブで治療を受けた。下図のようにPCR解析では(complete cytogenetic response rate, PCR陰性%) イマチニブ群が87%、インタ-フェロン-α群は28%。多変量解析するとイマチニブ使用が唯一の独立した予後良好因子であった。Sokal risk別に解析しても、イマチニブ群の生存率がインタ-フェロン-α群よりも有意に優れていた(文献Table3, Fig 1-2)。




EBM57,58,61,64,71,88.89もイマチニブ関連話題。


コメント:多数例の貴重な成績。イマチニブが標準治療であることは明らか。

文献:Kantarjian HM et al. Survival benefit with imatinib mesylate versus interferon-α based regimens in newly diagnosed chronic-phase chronic myelogenous leukemia. Blood 2006; 108: 1835-1840.